アスファルトシングルの屋根材とは?耐久性やメリットデメリットを解説
アスファルトシングルの屋根はお洒落な仕上がりで、他の屋根材にない見た目が特徴でファンが多い屋根材の1つです。
ですが、価格やメンテナンス、耐久性やデメリットが気になる方も多いでしょう。
この記事ではアスファルトシングルの屋根について特徴から価格、メリットデメリット、メンテナンス方法について解説していきます。
この記事でわかること
・施工単価や耐久性、メンテナンス方法がわかる
アスファルトシングルってどんな屋根材?
他の屋根材に比べると、あまりメジャーとは言えない屋根材です。
シェア率で言うと、全体の5%程となっています。
アスファルトが主な原材料で出来ているシート状のものです。このことからも、他の屋根材とは、分かりやすく違います。石粒が葺きかけられていることによって、手触りは、ザラザラした感触になっています。
発祥は、アメリカで、そのことからも、色合いや、格子状のデザインのものが存在するなど、洋風建築に非常にマッチするため、美観を考えて好む方がいらっしゃいます。
似たような名前で、「アスファルトルーフィング」がありますが、こちらは屋根材の下に敷く下葺き材のことで、防水シートとしての機能があります。
アスファルトシングルの耐用年数
アスファルトシングル屋根の耐用年数は20-25年です。
この間に大体10年に一度のペースで、塗装が必要になってきます。
メーカーとして、防水保証をしているところが10年、長いものだと、20年のものを付けているところがあります。
他の屋根材と一緒で、保証期間=寿命ということではないのですが、メーカーとしての自信の表れと思っておいてよいでしょう。
もちろん定期的な塗装などのメンテナンスを行う事で、寿命が延びていきます。
塗装や細かな補修をする目安
10年に一度くらいのペースで塗装が必要です。
ひび割れが起きないようにしていくことと、さらに、付着している石粒が剥がれないようにする役割があります。石粒は撫でるだけで簡単に剥がれていくくらいのものが多いです。
そして、それが年数が経てば経つほど、増していきますので、表面を保護して、剥がれを抑える機能もあります。
屋根を新調する目安
他の屋根材と違い、アスファルトシングルは、シート状のものですので、剥がれが出てきます。下の防水シートに接着剤と釘打ちで止めていきますが、経年劣化で剥がれいき、酷くなると、強い風で飛ばされていくこともあります。そうなってくると、部分的に再設置をして、補修をするか、範囲が広ければ、葺きかえか、カバー工法を検討する必要があります。
アスファルトシングルの施工費用
アスファルトシングルの施工費用は屋根材や足場代込みで考えて、120-150万円くらいが相場です。
※平均的な一般住宅(100㎡・30坪)を想定
スレート屋根と同じくらいの価格帯です。
ガルバリウム鋼板の金属屋根の次に軽いので、カバー工法もできます。
カバー工法ですと、既存の屋根の撤去が不要なので、さらに安く施工できます。
アスファルトシングル屋根のメリット
低価格
スレート屋根とほぼ同価格です。
さらに、スレート屋根には出来なくて、アスファルトシングルには出来ることがあります。
それは、カバー工法です。
「アスファルトシングルの上にアスファルトシングル」「アスファルトシングルの上に金属屋根」がカバー工法で、出来ます。
その際は、既存の屋根材の撤去、処分費用がなくなるので、さらに安い価格で行えます。
工事が手軽
シート状のものを、接着剤で設置して、その後首で止めていく作業のため、手間が少なく早く工事を勧められます。
さらに、屋根の隅部分や軒部分は、その形状にに合わせて、加工しないと行けませんが、それもシート状のものだとハサミで手軽に切っていくことが可能です。
よって、工期も短くなります。
重量が軽い
ガルバリウム鋼板の金属屋根の次に軽い屋根材です。
瓦屋根の1/4、スレート屋根の1/2の重要となっています。
軽い分耐震性を高く保つことが可能です。ここまで軽いので、カバー工法の可能な屋根材ともいえるわけです。
飛来物に強い
シート上で、やわらかい素材なので、固いものが飛来物として来ても衝撃に強く、割れるとか、ひび割れを起こすということがありません。
あまりにも大きく、重量のある飛来物がぶつかってしまったなら、凹むということはあるかもしれません。
ですが、他の屋根材に比べたら穴が開くということがないので、安心です。
アスファルトシングル屋根のデメリット
断熱性能が低い
瓦や、スレートと比べると厚みがないこと、金属屋根のように裏に断熱材はないことから、断熱性能は、劣ります。
表面の石粒が剥がれて落ちて来る
手で軽くなでるだけで、表面の石粒は剥げてきます。
ただ、これは石粒付きの金属屋根でも同じことが言えます。
定期的な塗装を行うことによって、その状態を抑えることができます。
保証期間が長いものが少ない
他の屋根材に比べると、まだ保証期間が短いものの方が多いです。金属屋根は20年以上のものが増えてきている中で、まだアスファルトシングルの場合は10年のものが多くなっています。
アスファルトシングル屋根の手入れ・施工方法
葺き替え
屋根を総取り換えする工事です。
葺かれているアスファルトシングルを全て剥がしたうえで、下葺き材(防水シート:ルーフィング)を確認し劣化状態を確認します。
下葺き材も、解体もしくはその上から新しい屋根材を葺き直していきます。
既存の屋根材よりも同じか軽くした方がいいので、再度アスファルトシングルを葺くか、金属屋根を葺くかのどちらかになります。
カバー工法
そのまま上に、アスファルトシングルもしくは、金属屋根を被せるように葺いていきます。
既存の屋根は、いじらないので、撤去・処分費用を押さられますし、その分工程もなくなる分工期も短く、手間が少なくなります。
屋根塗装
塗装にはいくつか種類がありますが、アスファルトシングルの場合は水性の塗装に限ります。
また、接着剤が取れている状態で部分的に剥がれている場合は、再度接着剤を使用して貼り付け、釘止めをするか、ホッチキス等で止める工程も必要になります。
アスファルトシングル屋根の定番メーカー
よく使われているメーカーを3つほど→2-3行で簡単に商品特徴を解説
旭ファイバーグラス リッジウェイ
本体価格:約2,440円/㎡
オーウェンスコーニングジャパン合同会社 オークリッジスーパー
ニチハ株式会社 アルマ
本体価格:3,500円/㎡
アスファルトシングル屋根はこんな人向け
耐震性を考えて、軽い屋根材にはしたいが金属屋根は外観があまり好きではないという方は、アスファルトシングルがいいのではないでしょうか。
もともとアメリカ発祥と言うこともあり、洋風な建物には、非常にマッチする色合いです。また、石粒が付けられていることで、色に変化をも耐えて、モダン的な存在感があります。
まとめ
ここまでアスファルトシングルについて解説してきました。ここで内容をまとめます。
耐用年数:25年
メンテナンス:10年に1度の塗装
メリット:価格が比較的安い / 軽量 / 飛来物に強い
デメリット:断熱性能が低い / 表面の石粒が剥げてくる / 保証期間は長くない
アスファルトシングルは屋根材の中ではマイナーな部類にはいりますが、独特のデザインにひかれて決める方も少なくありません。
屋根工事パートナーズではアスファルトシングルのメンテナンスを考えている方、新しくアスファルトシングルの屋根にしたいという方向けに無料で電話相談から見積もりまでおこなっています。
何か1つでもご不明点等あれば下記のリンクより問い合わせください。
よくある質問
-
アスファルトシングル屋根のメンテナンスの時期は?
アスファルトシングルは約10年に一度屋根塗装をしてメンテナンスする必要があります。
-
表面の石粒が剥がれてきてしまいましたが、大丈夫でしょうか?
大丈夫です。見た目が悪くなるということはありますが、もともと石粒を付けている目的としては傷がつきづらくするためのものですので、すぐに手を打たなければいけないというわけではありません。ただ、寿命を長くするために、定期的に塗装を行い屋根材自体と石粒の保護を行う必要があります。